食器棚の扉には、何種類かタイプがあります。タイプごとに利点、欠点があるのでそのあたりをみていきます。
食器棚の扉による違いは?
開き扉と引き戸
まず食器棚の扉の違いとしてあげられるのが、
- 開き扉
- 引き戸
です。
開き扉とはいわゆる観音開きのタイプで、食器棚の横幅によって、1枚から6枚位のものまであります。一方引き戸とは、扉にコマがついていて、レールや溝に沿って左右に開閉する扉(コマがなく出っ張りが溝にはまっただけのものもあります)です。
食器棚を選ぶ時に、扉の違いは意外と重要になる事があります。
スペースについて
まず開き扉は、手前に開くわけですから、そのための場所を必要とします。扉1枚では、30~40㎝ぐらいが平均的なサイズだと思いますが、自分が立つ場所、プラスそれだけのスペースが必要になります。
一方引き戸では、開けるのにまったく場所を必要としないので、食器棚を置くスペースの余裕が無いときには、選択肢の1つになると思います。ちなみに最近の食器棚は、下台が引き出しになったタイプが多いのですが、それも間違いなく場所をとります。
とにかくスペースが少ない、という場合には、上下ともに引き戸にする事も考えてみましょう。
食器の出しやすさ
食器棚は食器を入れるための家具であって、食器を出し入れするのにどうなのか、というのは重要なポイントです。
開き扉の場合、扉を同時に開ける事ができるので、中身を1度に見渡せます。また出し入れに関しても、扉の開け閉めが1度で済みます。
逆に引き戸では、右側と左側の食器を同時に出したり、片付けたりができないので、その点で手間がかかります。そして、引き戸の扉で1番使い勝手が悪いのが、ちょうど真ん中の場所に置いた食器です。
例えば左側の扉なら、開けた時に右側の扉で指を挟まないように右側の扉とピッタリ重なるまで全開にはなりません。数㎝手前で止まります。右側の扉も同様です。
つまり、ちようど真ん中の数㎝のスペースは、左右どちらの扉を最後まで開けても、扉に重なってしまって食器の出し入れが非常にしにくくなるのです。この辺の食器の出し入れに関しては、開き扉の方が良いといえるでしょう。
地震の揺れに対して
地震の揺れには、引き戸の方が効果があるといわれます。開き扉の場合、揺れによって扉が開きやすく、中の食器が外に出てきてしまうという理由からです。
ただし、引き戸なら食器が出てこない、という訳ではなく、地震の揺れの種類にもよるのでしょう。また最近では、全ての揺れに対応する訳ではないのですが、開き扉が揺れで開かないようにする、耐震用のロックが付いているものも増えています。
ガラス扉と板戸
扉の素材の違いによるのが、
- ガラス扉
- 板戸
です。
ガラス扉とは、枠組みの中にガラスが入っているような扉です。板戸は、引き出しと同じ素材で、枠組みの中のガラス部分が板になったようなものや、模様の無い平らなものがあります(最近ではこちらの方がほとんどだと思います)。
このガラスか板の違いによっても、良い点、悪い点があります。
見た目
デザインに関しては、好みの問題になるのですが、ガラス扉よりも板戸の方が、断然スッキリとしたデザイン、印象になります。板戸にすることで中身が見えなくなるので、ゴチャゴチャした感じが無くなるのが理由の1つでしょう。
ただ最近のガラス扉は、かなり濃い目のシートをガラスに貼ることで、スッキリとした同じ効果を狙っているものもあります。
欠点としては、中がまったく見えないので、普段あまり食器棚を開けない人は物を探しにくい、という事がいえます。
安全性
先程の地震の話と重なるのですが、ガラスの場合、割れる可能性というのがあります。最近では、割れた時にガラスが飛び散るのを防止するシートを貼ったものも多くなっていますが、安全性という点では、やはり板戸の方が上でしょう。
ちなみにパモウナの食器棚には、開き扉引き戸ガラス扉板戸それぞれのシリーズがあります。(全てのシリーズで扉を選べる訳ではありません)