スチームオーブンといえば、蒸気を利用して栄養分を失わず、ヘルシーに調理ができるレンジですが、スチームオーブンを食器棚に置くときには、注意が必要です。どのような点に気を付けたらよいのでしょう。
スチームオーブンを食器棚に置くのに注意しないといけない訳は?
スチームオーブンは調理に蒸気を利用するので、その蒸気が外に排出されるタイプがあります。食器棚を含めた家具は、木製のものがほとんどで、水分にはとても弱く、合板などは水を含むと膨らんでしまい、渇いても元には戻りません。
そのため、
- スチームオーブン
- 炊飯器
- ポット
などの蒸気を出す家電を食器棚の中に置くなら、必ず何らかの対策を施さなければいけません。
スチームオーブンなどを置くときの対策は?
スライドテーブルの上に置く
スライドテーブルとは、簡単にいえば板の下にレールが付いていて、その板を前に引き出せる(スライドできる)ようになっている、30~60㎝程幅のもので、もともと食器棚に付いている場合もあれば、別売りで取り付けられるものもあります。
蒸気が出る家電に関しては、このスライドテーブルの上に置き、使用する時には引き出すようにします。
スライドテーブルのメリット
- 確実に蒸気を除ける
スライドテーブルのデメリット
- 引き出す場所が必要で場所によってはじゃまになる
- 重さに制限があり、家電によっては乗せられない
などがあげられるでしょう。
モイスが付いているものにする
モイスとは「食器棚にモイスは必要?」で詳しく書いてますが、湿気を調節する建築資材で、家電から出る蒸気を吸収してくれる、というものです。別売りで取り付ける、というより食器棚に最初から、家電を置くスペースの上の面に貼り付けられています。
モイスには湿気を吸収するという性質以外にも、有害物質を吸着したり、カビの発生を抑えるなどの働きもあります。
モイスのメリット
- 家電の上部に張り付けるだけで、場所をとらない
モイスのデメリット
- 表面がざらざらしているので、汚れが付きやすく掃除がしにくい
- 汚れが溜まると性能が落ちるので、交換が必要
などがあります。
スチームリムーバーを取り付ける
スチームリムーバーとは、こちらも「パモウナのスチームリムーバーとは」で詳しく書いてますが、パモウナの食器棚に別売りで取り付けられるアイテムで、ファンを回して空気の流れを作り、熱や蒸気を外に排出しようというものです。
まったくのオプションで、取り付けるにはスチームリムーバーの裏側に、固定するためのシートが付いていて、取り外しが簡単にできます。
スチームリムーバーのメリット
- 蒸気だけでなく、レンジによって発生する熱も、こもらない
- 設置する場所以外にスペースを必要としない
スチームリムーバーのデメリット
- ファンが回るので、人によっては気になるぐらいの音がする
- 家電のサイズによっては、スチームリムーバーがじゃまになる場合がある
などでしょう。
カウンター・レンジ台を置く
これを言ってしまうと、元も子もなくなってしまいますが、オーバーかもしれませんが、厳密に家電からの熱や蒸気の事を考えると、これが1番です。(当たり前ですが)
つまり、家電を収納するための場所を他に作りましょう、ということです。それが置けないから悩んでいるのだとは思いますが、一応メリット、デメリットをあげておきます。
カウンター・レンジ台のメリット
- 蒸気や熱をほとんど気にしなくて良くなる
(2段式などのレンジ台では引き出したりしないといけませんが、もし不具合が出たとしても、被害がレンジ台のみで済みます)
カウンター・レンジ台のデメリット
- 場所が余分に必要になる
- レンジを置いた上の部分が使えずに、収納量が減る
などがあります。
ただしカウンターやレンジ台を置く場合、食器棚の方は、家電を置く必要が無いので、オープンスペースのない、全てが収納できるものにすると思います。それなら横幅は狭くても、同程度の量が収納できます。
(120㎝幅のオープンダイニングボード(家電収納タイプ)と80㎝幅の食器棚では、食器の収納量は同程度になります)
パモウナの食器棚は?
パモウナの食器棚の場合、モイスは使用していません。スライドテーブルが別売りであるので、スチームオーブンの対策としては、スライドテーブルかスチームオーブンを付けるということになります。
このように、対策はいろいろとあるのですが、一長一短があります。ただ蒸気が出る家電を、何の対策もしないで置くのは絶対に止めましょう。
家具店で働いていた時に、オープンスペースの上の部分が、ボロボロになった可哀想な食器棚をよくみかけました。食器棚は長く使うものなので、めくれて見た目が悪くなるだけでも、気持ちが沈んでしまいます。