最近の食器棚の下台は、システムキッチン同様に引き出しのものが多くなってますが、使い勝手などは、どうなのでしょう?
食器棚の引き出しの良いトコ、悪いトコ
引き出しタイプの食器棚が主流になっていますが、良し悪しはあります。どんな点が良くて、欠点は何か、扉のタイプと比べて見ていきます。
引き出しの良い点
出し入れがしやすい
扉のタイプでは、下台なので、かがんで取り出す事になり、特に下の方の奥の物などは、出すだけで大変です。引き出しならかがむ必要もありますが、扉の場合と違い、上から覗きこむような姿勢になる訳ではないので、姿勢が圧倒的に楽です。
中身が見やすい
扉の場合、棚の上に奥から積めて置いていく形になるので、奥に何があるのか分かりにくい場合があります。それと比べ引き出しなら、開けた瞬間にその段の全ての食器が見渡せ、奥の物を取るのに何の苦労もありません。
引き出しの悪い点
場所をとる
引き出しは当然、引き出して使用するので、それだけの場所が必要になります。1番奥の物を取り出すには、必ず引き出しを全開にしないといけません。キッチンはスペースをゆったりとれない場合が多いので、引き出しのために使い勝手が悪くなる場合もあるでしょう。
扉のタイプの場合、開き扉なら同じように場所が必要になりますが、横にスライドする引き戸なら、自分が立つスペースだけで済みます。
購入する前には、どのくらいのスペースが必要かイメージが湧きにくいと思うので、食器棚のサイズと、引き出しを全開にした時のサイズを調べ、実際に新聞紙を切り取って床に置いてみると残りの通路が分かって良いと思います。
高い物が入らない
どうしても引き出しだと、入れる物の高さが限られます。パモウナにあるような深い引き出しが付いていると、ペットボトル位なら入りますが、背の高い物を食器棚に入れるつもりであれば、引き出しと扉の両方の収納が付いているものを選ぶ、という選択もあります。
食器棚で引き出しのタイプを選ぶ時の注意点!
食器棚を引き出しタイプにするときに最も気にするべき所は、どこだと思いますか。想像がつくかもしれませんが、なんといっても丈夫さです。
食器棚で1番壊れやすい場所といえば、間違いなく引き出しです。他には、扉が閉まらなくなった、家電の水蒸気で表面がめくれた、などもありますが。
引き出しで壊れる場所というのは、
- 底がぬけた
- レールが壊れた
- 前の板が外れた(安いものに多いので)
などです。
底が丈夫か
食器棚なので、当然引き出しにも食器を入れる訳ですが、とても食器を入れられるような作りではないものもあります。食器を重ねると、なかなかの重さになるので、注意すべき点です。
- 引き出しの底を押してもたわまないか
- 底の板の厚みは十分か
- 底の裏側に補強するための板などが付いているか
などをチェックしてみましょう。
何キロまで大丈夫、といった耐荷重が書いてある物もありますが、書いてないものは、メーカーできちんと指定していないのでしょう。たぶん店員さんに聞いても分からないと思うので、そういったものは注意が必要な場合があります。
レールが丈夫か
今ではほとんどの引き出しに、スムーズに動くためのレールが付いていますが、レールによって、強度が違ってきます。これについては店員さんに聞いてみれば分かると思うのですが、気を付けたいのはサイレントレール(ソフトクローズ)引き出しなどと呼ばれるものです。
これは引き出しを閉める時に、ある程度まで押すと静かにすーっとしまり、強く閉めても勢いを吸収して、バタンッとならないものです。最近いろいろな食器棚に付いていて、かなり安い食器棚にも使用されています。
ただ、静かにすーっと閉まるからといって、付いているレールや引き出しが全て同じという訳ではありません。仮に同じメーカーの引き出しでもグレードによって種類が違います。
引き出しによっては、サイレントレールを使用しているけど、強度を考えたら普通のレールの方がマシという場合もあります。
安心できるレールのメーカーとしては、
- ドイツのヘティヒ社
- オーストリアのブルム社
があり、これらの物であれば、まず大丈夫です。ただそのなかでもグレードがあり、強度も耐荷重が10㎏変わったりもします。(値段も高くなります)
前の板が外れる
これは、それなりの価格の食器棚を購入すればあまり無いとは思いますが、安いものでは起こります。
引き出しは、サイレントレールでないなら、毎日バンバン当たるものなので、しっかりしていないと外れます。板の厚みが薄いものや、引き出しの前の板に直接側面の板がくっついているような構造の物は要注意です。
ちなみにパモウナの引き出しには、(一部違いますが、)ほとんどの引き出しにヘティヒ社のレールや引き出しが使用されています。